川俣菜のドライカレー
川俣菜を干した干葉(ひば)は、保存食にはいいけれど、使いにくい!
という声があったので・・・
試しに、カレーを作ってみました。
普通の日常的なカレーでもよいですが、クミンやガラムマサラなどスパイス類を使うことで、より本格的な味になり、干葉の匂いなども感じません。
干葉の栄養素だけ取れるレシピになってしまいましたが、地域の方からは「意外と美味しい!」という感想をいただきました♪
◆材料(4人分)
・ 川俣菜(干葉) 2株
・ 川俣菜(茹でたもの) 200g
・ 玉ねぎ 1個
・ 人参 1個
・ 生姜・にんにく 1片
・ ひき肉(牛豚) 300g
・ 卵(目玉焼き用) 4個
・ ごはん 4杯分
・ カレールウ 1/2箱
・ トマトケチャップ 大さじ2
・ ウスタ・ ソース 大さじ1
・ サラダ油 適宜
※お好みでクミンパウダーやガラムマサラなどのスパイス類を入れると、本格的な味に
※ひき肉はお好きなものを。私は鹿肉を細かく切って使います。鶏肉だと蛋白な味になりますが、それもそれで美味しいですよ!
◆作り方
1.玉ねぎ・人参・川俣菜(とれたて)はみじん切りにする。干葉は熱湯をかけ30分ほど放置し、柔らかくなったら、みじん切りにする。(川俣菜は繊維が多いので、なるべく細かく切る)
2.フライパンを中火にかけ油を引き、①のうち玉ねぎ・生姜・にんにくを良く炒める。薄茶色に変わったら、牛豚ひき肉と残りの①すべて入れ良く炒める(肉には必ず火を通す)。
※玉ねぎだけ先にじっくり炒めると、コクが出て美味しいです!最低でも、玉ねぎが透明になり、トロリとするまでは炒めましょう。カレーを美味しくするコツは玉ねぎ炒めにあり!ぜひお試しを!
3.一度火を止め、刻んだカレールウとトマトケチャップ、ウスターソースを入れ、ルウがある程度溶けたら、再び火にかけ、軽く煮込めば完成です。水分が少ないようであれば、適宜に入れてルウを溶かしてください。
野菜の水分でルウを溶かします。ルウが溶けるまで、火は止めておきます。
最後に味を見て、スパイス類を入れるとより美味しくなります。ごはんの上にカレーと目玉焼きを乗せます。
私は冬に、鹿肉のドライカレーを良く作るのですが、その時には、川俣菜の干葉や大根葉の干葉を入れて作ります。
冬の野菜不足解消にも良いですし、繊維質が豊富なのと、干葉から野菜の出汁が出て美味しいです。
スパイスは、クミンが一番オススメ。
一気に本格的な味になります。
最近ではスーパーでも手軽に購入出来ます。
気が向いたら、ぜひ、作ってみてください♪
レシピPDFダウンロードはこちら ↓
川俣地区とは?【県はどこ?】
栃木県日光市
旧栗山村の山奥にある地区です。
山も雪もとっても深い地域なので、市街地まで種を買いに行くことが容易ではなかったそうです。
そこで、このような高冷地でも自家採種できる『川俣菜』が残ったと言われています。
また、狩猟も昔から盛んであり、鹿肉と川俣菜を味噌で煮た『干葉汁』は、昔からの伝統食として、今なお食べられています。
なお『干葉』とは、川俣菜を干したもので、乾燥させて保存し、野菜が不足する冬季の貴重な食料として、昔から食べられています。
今では交通網が発達し、他の美味しい野菜の種もたくさん手に入れられるようになり、年々栽培する人は少なくなってきています。
ですが、川俣の猟師さんを中心に、今なお愛されている野菜でもあります。
川俣菜の育て方【害虫について】
発芽率も高く
環境に強いので
育てやすい川俣菜ですが・・・
とっても虫に弱いです・・・
アオムシ・カブラハバチ・ネキリムシ などなど
農薬を使っても駆除が追いつかないほど、虫が付きます。
少し大きくなったら、すぐに虫に食べられます。
農薬も何も撒かず、ただ種を蒔いただけの川俣菜です。
本当に何もしないと、あっという間に茎だけに・・・
こうなっても成長し続ける川俣菜の生命力にもアッパレ!ですが、食べるのにはう~ん・・・
こうなってしまったら、来年春まで畑に放置し、新たに出てきた菜の花を食べるのですが~
葉っぱで食べたい方には、「アブラナ科用農薬」の使用をオススメしています。
または、
少し手間ですが、虫除けネットで防除するのも良いでしょう。
かなりいい感じに栽培できた川俣菜。
このくらいの大きさが一番美味しいです。
なお虫除けシートの場合、飛んでくる虫には強いのですが、ネキリムシにはまったく効果がありません。
知らずに根っこから食べられていることもありました(T_T)
15cm三角定規を置いて撮影しました。。
大体30cmぐらいの大きさのものが美味しいです。
このまま軽く下茹でして、豚肉と炒めても美味しいですよ~
川俣菜種保存会のキッチン 【クックパッド】 簡単おいしいみんなのレシピが355万品
害虫が本当によく付くので、基本的に畑での栽培はオススメしていません。
(地域の方は育てていますが・・・)
農業初心者の方は、まずベランダで栽培してみると良いと思います。
川俣菜の育て方【露地栽培】
畑で川俣菜を育てる場合、基本的には小松菜などのアブラナ科の作物と同じように作ればOKです!
このページでも、下記のように詳しく説明出来るよう、これから記事を作成していきます。
ちなみに、川俣菜も一気に育ってしまうので・・・
1回分の蒔く量はこのくらいです。
ひとつまみ を、10日間おきに蒔くのが良いそうです。
それから、害虫が本当に多いので、
こちらを合わせてご覧ください。
レシピをクックパッドに掲載中です
このブログでご紹介したレシピを
COOKPADにも掲載しています!
https://cookpad.com/kitchen/33613918
たこ焼きレシピなども
随時UPしていきますので、よろしくお願いします!
川俣菜の育て方【プランター編】
川俣菜は発芽率も高く、生育も強いので、割と簡単に育てる事ができます。
逆に害虫に弱いので、ベランダで育てるのが最適な場合があります。
栃木県西那須野町に住む、友人のベランダ菜園の様子です ↓
1年で2回ほど収穫できたし、コロナ禍の癒やしにもなって、とても良かった♪と言っていました。
小学生でも簡単に育てることができたそうで、夏休みの自由研究にも良いかも!?
■育て方
今現在、販売はまだ行っていませんが、栃木県日光市 道の駅湯西川 にて、販売しております。
ご興味のある方はぜひ。畑1面に蒔ける量が入ってます。
この作り方も、道の駅にて配布しています。
この通りに栽培すれば、10人中9名は成功します。
まとめると、
○プランターは100円均一でも大丈夫
○土は100円均一でも育ちましたが、成長がイマイチ。
ここまでは育ったのですが、これ以上は追肥しても成長せず・・・なぜだ!
○ちゃんと育てたい方は、ホームセンターの培養土と粒状肥料で育てましょう。
○種は大量に蒔かない。(これは絶対)
○追肥は適宜に。
○アオムシが付きやすいです。見つけ次第駆除しましょう。
○根が張っていきやすいように、土寄せすると良いです。
あとは日当たりが良く、気温が高いとぐんぐん成長します。
芽が出ない場合は、気温が暑すぎるか寒すぎるか、です。
そのまま置いておけば、芽が出ることもあるので、放置しておきましょう。
楽しく、楽に育てられる伝統野菜『川俣菜』
ぜひ育ててみましょう。
畑での栽培方法もこれからUPしていきたいと思います。
※追記
小松菜のプランター栽培について
カゴメさんのホームページに、わかりやすい説明のものがありました。
少しづつ蒔く・・・思わず、うなづいてしまいました。
10日ごとに種まき が良いようですね。
参考にしてみてくださいね。
川俣菜の種の採り方②【自家採種】
1ヶ月ほど干すと、茶色に変色し、カラカラになります。
どうしても6月の梅雨時期から干すので、湿った感じになってしまいますが、
天気が良い日☀を狙って、種取りします!
今回の方法は、家庭用の、少ない量の種を採る時の方法です。
まず、乾燥した川俣菜の種をこぼさないように袋に入れます。
パリパリに乾燥していると種がかなり落ちますので注意です!
大きくて、厚みのあるゴミ袋を用意すると良いですー
袋の上から叩いて種を出す。(方言で『もゆぐ』というそうです)
袋の中に種が落ちるので、それを回収します。
房などの大きいゴミは取り除きます。
まだまだ種に水分が含んでいるので、紙の箱などに入れて、乾燥させます。
小さいゴミも取り除いていきましょう。
天気のいい日に干しあげれば、ビニール袋に入れても大丈夫です。
これを夏に蒔きます。2年ぐらいであれば発芽率も変わらないので、次の年の分も採っても大丈夫だと思います(地元の方は絶対にやりませんが・・・)
こちらの種まきシーズンは、8月です。盆前に蒔くと成長が早く、盆明けに蒔くと成長が鈍いです。早く食べたい方は暑い時期に蒔きましょう。
なお、川俣菜種保存会での種取りは、大量に採るので・・・
下にビニールシートを引いて、棒でたたきながら落とします。
大量に採れる種
このあと、篩(ふるい)にかけて房などの大きなゴミを取り除き、
同じく大きいダンボールの箱などに分けていれて、乾燥させます。
梅雨の晴れ間に、種干しを行います。
これを怠ると、種にカビが生えたりしますので、注意ですよ。
梅雨明け後、数日干しあげてから、袋付して。
種の販売を行う予定です。
販売は2021年7月末を予定しています。
Comming soon....
川俣菜の種の採り方①【自家採種】
GWに咲いた菜の花が咲き終わると・・・
こんな房ができまして。
割ると、中から若い種がいっぱい出てきます。
これは標高700mのところです。
宇都宮など標高低い場所では、中に種が入らない?とのお話ですが、不確か情報です。
同じ栗山地域の日向地区(標高600m付近))では、「種が実にならず、粉のようなものがいっぱい出てきた」との話もあり、もしかしたらできないかもしれません。
もし、写真のように、房に青い種が入っていたら、刈り取って、干してみましょう。
刈り取って、束にして。
物置の、風通しの良い場所に1ヶ月ほど干します。
川俣菜の種の採り方②【自家採種】に続く・・・
ちなみに川俣菜種保存会(川俣自治会有志)では、とある畑の川俣菜を刈り取り・・・
そう、種が出来るのは、地下茎(カブ)がポイント。
川俣菜を冬そのまま畑に置いておくだけでもOKですが、猿に食べられることもあるため、収穫して、土に埋めておいて。
春に再び植えると、菜の花が出てくるそうです。
川俣地区の川俣菜は、やっぱり太くて大きい。
これをひとまとめにして・・・
1ヶ月ほど軒下に吊るして、カラカラにします。
川俣地区では毎年、世帯ごとに自家採種し、栽培を行っています。
皆さん、慣れた手つきで刈り取って、種を採っています。
食と文化が残っているってすごいなぁと思うのですが、なかなか川俣地区の方には伝わらないんですよね(苦笑)
菜の花が咲き始めました
久々の更新です
伝統野菜川俣菜は、アブラナ科なので。
秋に収穫しなかった株をそのまま畑に残しておくと・・・
菜の花が咲き始めます。
4月1日 栗山行政センター付近 畑にて(標高700m)
まだまだ小さいので、これからどんどん大きくなっていきます。
こちらは地域おこし協力隊でお借りしている畑での撮影📷
菜の花がとても美味しいので、食べるために残しておいたものです。
株が大きいままで越冬させると、次の春に出てくる菜の花も少し茎が太めになってしまいます。
そのため(というより偶然)9月上旬~下旬に種をまき、15cm程度成長したものを越冬させています。
細くて柔らかい菜の花がいっぱい出来ました。
ちなみに・・・
本家である標高1,000mにある川俣地区ではまだまだ蕾の状態です。
4月8日 川俣地区 畑にて(標高1000m)
川俣地区の畑の菜の花は、種を採るためのものです。
このまま大きく育てて、菜の花を咲かせ。
刈り取って干すことで種が出来ます。
GWぐらいに花が咲き、6月末に刈り取り。
干して、7月上旬に種取りです。
種ができたら、すぐに土作り→種まき(8月上旬まで)と大忙し。
ちなみに川俣地区でないと、うまく結実しないのも面白いですよね。
この川俣菜の1年のサイクルも、少しづつお知らせできればと思います。